寄ってくる子より寄らない子

教師になる前、市のキャンプ場のスタッフ(キャンプカウンセラー)として働いていました
市の施設なのに当時はキャンプ場に常駐の職員はおらず、受付業務は市役所でしてくれましたが、当日のキャンプ場は大学生だけで運営していました
その活動の中で大学生である我々はつい寄ってくる子に注目しがちになるけど広場の端や離れたところにいる寄らない子(寄れない子)も見逃さず寄り添う姿勢を大切にという意味で「寄ってくる子より寄らない子」という言葉がよく交わされました

例えば朝は6時に起床です。朝の集いは広場で7時から。さっさと起きて寝具を片付けた子どもは広場に集まりますが時間を持て余すことも少なくありません。そんな子どもたちに声を掛けてボールを出したりレクリエーションゲームをしたり。歓声が聞こえてきたので「何だろう」と急いでテントから出てきた子どもたちが合流して大きな集団になって遊びます。そのときにその集団に注目しがちです。でもその集団に入れない子どもが広場の隅にいることはよくあります。そんな子どもにもの存在を無視しないことが大切だということです

だからといって集団が遊ぶ際の中心にいるスタッフが広場の端にいる子どもに「こっちにおいでよ。一緒に遊ぼう」と声を掛けたりすると全員の視線が1人の子どもに集中します。そうなるとますますその子どもは心を閉ざしてしまうかもしれません。だから目立たないようにそっと寄り添うことが重要なんだと先輩から教わりましたし、自分が先輩になったときには後輩に説明しました

もちろん、全体で遊ぶとか何かを作るなどの活動中にチームのスタッフ全員が寄ってこれない子のそばにいる状態では全体が動かないので、集団全体に指示を出す、全体指示役をフォローする、そして周りにいて入れない子どもに声を掛けて寄り添う、次のプログラムの準備を進める、といった役割の分担が必要です

細かい打ち合わせがなくても、その場の状況に合わせて自然に役割分担ができたときにスタッフのメンバーに対して信頼感や仲間意識などを感じることができた経験は貴重なものでした

この経験や集団に対する視点の考え方は、教師になってから役立ちました
そして同様の役割分担が教師の間で自然にできた時は、自分の中で最高の学校、学年だと感じました

ただいくらベテランになっても教室に教師が自分1人でいる時にクラスの全体を動かしながら寄ってこれない子を見つけて対応するのはかなり困難だと感じることはありました。だからクラスの人数を減らし、教師の数を増やして欲しいと思うのです。コロナ禍の分散登校の時に経験した20人以下の授業では、子ども一人一人に目が届いたしそれぞれの状況を理解できたと感じました
ぜひクラスの子どもの人数は20人までにお願いしたいです