運動会・体育祭と熱中症対策
1学期に運動会・体育祭を実施する学校のうち、早いところは5月の中旬に本番を予定しているようです
以前より早くなっていると思います
急ぐ理由は熱中症対策です
気温が高くなる前に運動会・体育祭を実施しようという考えです
でも運動会・体育祭の日程を早めるほど子どもたちの暑熱順化がまだできていない可能性が高まります
当日の気温や湿度、風などの気象条件によっては、たちまち体調を崩す人数が増えてしまいます
つまり日程を早めれば熱中症を防ぐことが可能で安心できるとは言いきれないのです
では暑熱順化が進むのを待って、日程を6月にすればいいのかというとそれももちろん危険性があります
例えば大阪の2025年の6月の気温を調べてみると2週目で最高気温が30℃を超えた日があり、さらにその翌週には34℃を超えた日が2日もあります
ある程度暑熱順化が進んでいたとしても熱中症の危険性はかなり高くなります
さらに雨が降る可能性があるので延期に備えて予備日を設定するとか日程変更の判断の難しさなどの問題もあります
競技数を減らして午前中で運動会・体育祭を終えるパターンも増えています
このように完全に熱中症の可能性をゼロにはできないとしてもできるだけゼロに近づけようと学校はいろいろと模索しています
ただ子どもが熱中症にならないように学校が様々な工夫をしても防ぎきれないこともあると養護教諭から聞きました
それはどういうことか
気温が少し高くなった4月のある日
その日は特に行事のない日でしたが体調不良を訴えて何人かの子どもが保健室に来たそうです
救急車で病院に搬送するような重篤な症状の子どもはなく、水分補給と体温を下げるように対応すると回復して次の授業から教室に戻ったそうです
養護教諭は水分補給などの対応をしながら体調不良の原因を探るためにいくつか質問をします
『何をしてて体調不良になったの?』
「特に走り回ったりはしてへん」
(運動をしていて体温が上がったのではないのかな)
『今日、体育の授業はあった?』
「体育はなかった」
(やっぱり運動が原因ではなさそう)
『昨日は何時に寝たの?』
「夜中の1時は過ぎてたけど2時までには寝ました」
『それは遅すぎるね』
(あぁ、これが原因かな? もしかして・・・)
『今日の朝食は食べてきた?』
「起きるのが遅かったから食べてない」
『いつも?それとも今日だけ?』
「食べない日が多いです」
『睡眠不足の上に朝食を食べないと体調のバランスを崩すよ』
睡眠不足も朝食を抜くことも熱中症につながります
この日保健室に来た子どもの多くに睡眠不足か朝食抜きかその両方が該当しました
学校が様々な熱中症対策を工夫しても、家庭の協力がなければ熱中症を防ぎきれないと思いませんか?
ということでした
熱中症は命の危険性があるだけではなく重篤な後遺症につながることもあります
学校が熱中症対策を進めるのは当然ですが、各家庭でも睡眠時間や朝食を用意するなど子どもの体調管理をすることが大切だと教えてもらいました
この養護教諭は体育祭の練習が始まる前に家庭での健康管理(睡眠時間の確保と朝食の用意など)について協力をお願いするほけんだよりを出しているそうです
これはSNSに投稿したものですが、すぐにこの一部をほけんだよりで利用したいとの申し出がありました。そういうニーズがあるのなら一度ブログに載せてみようと思い、少し加筆修正をして掲載しました。
ブログの別の記事に救急搬送をしたときの経験を載せていますが、その中に体育祭で熱中症の可能性があって救急搬送をしたときのことも書いているので、よかったらそちらもご覧ください。
学校で救急車を呼んだ時に実際にどう対応したか
https://msensei.blog/2024/10/20/the-story-of-calling-an-ambulance-at-school/