ミーティングの3つのルール

見えない窓を知る

 前回の学級通信では、ジョハリの心の窓について説明し、自分のことをOPENにすることで「かくしている窓」と「明るい窓」の境目を動かすことができるという話をしました。その続きです。
 「明るい窓」をさらに広げるには「見えない窓」との境目を動かせばいいのですが、これは「かくしている窓」と「明るい窓」の境目のように自分自身で自由に動かすことは困難です。「見えない窓」は、ちょうど人の背中のように他の人からは見えているけど、自分では見えない。例えば汚れていても気がつかない、そんな窓だからです。
 この窓を大きくするには、まず自分の「見えない窓」を知りましょう。知ることは、そんなに難しいことでありません。友人や家族など自分の周りの人へ、普段の自分ってどういう人かを聞けばいいのです。でも、「普段の自分ってどういう人?」ってきくのはちょっと聞きにくいし、周りの人もいきなりそんな事を言われたら困るだろうなと思ったら、何か一言、自分に対しての指摘やアドバイスをもらうことでも、自分が普段、回りの人にどのように見えているかを知ることができます。このような周りから自分に向けて情報を伝えてもらうことを「フィードバック」といいます。
 周りの人とふれあう中で、自分について相手が感じたことを伝えてもらえることがあると思います。その言葉を聴けば、「そう見られているのか」とわかります。フィードバックは毎日の生活の中にいっぱい存在していますから、それらを自分自身で大人的な視点で整理すると、知らない自分が見えてくることもあります。このようにして、自分自身の「見えない窓」を知ることができれば、次のステップへ進めます。

素直に受け入れる

 「明るい窓」と「見えない窓」の境目を動かすために大切なことは、周りの人からもらったフィードバックを「素直に受け入れる」ことです。自分にとって、心地よいものもあれば、耳の痛いものもあるでしょう。でも、「自分にはこんな面もあるんだ!」と素直に受け入れることができれば、知らない自分に気づくことができ、それが自分でも気づいていない長所や優れた面の発見につながるんです。もしも、自分にとって欠点だと思うことがあったとしても、それを知ることができた良い機会だったくらいに思えばいいのです。
 「フィードバックを受け入れる」ことと「自分をOPENにする」ことを続けていくと「明るい窓」がどんどん広くなって自己理解が深まります。その過程で、誰も知らなかった「暗い窓」の一部が見えてくることがあります。これを「気づき」といいます。「気づき」の部分は長所かもしれないし欠点かもしれません。でも、自分で気づくことができたので対応することが可能になります。長所をさらに伸ばし、欠点を改善することができれば、より自由で自分らしい行動ができるようになります。
 また、「気づき」は「意欲」につながります。そして「気づき」が深ければ深いほど「意欲」は強くなります。強い「意欲」があれば「行動」が起こります。「行動」すればそれに対して「結果」が出ます。「結果」が良ければ「自信」がつきます。「自信」は次の「意欲」につながり…。こうして成長の大きな流れが生まれます。

真剣に話す 真剣に聞く 出た内容は誰にもらさない

 「自分をOPENにする」ことは心理的な負担を伴うことがあります。周囲の人が自分を高く評価してくれているとき、その評価を守りたくなるものです。特に自分に自信がない人ほどそうです。「本当の私を知ったら失望するかも…」 その恐れが「自分をOPENにする」ことの大きなブレーキになります。
 また、自分に自信がない人は、自分の欠点はよく見えるのに、長所には気がつかないか過小評価しています。そんな人に必要なのは「明るい窓」を広げることで、その最初の一歩は「自分をOPENにする」ことです。
 ブレーキを解除し、安心して「自分をOPENにする」ためには、「何を話しても否定されないし、受け入れてもらえる」「個人情報が保護される」という安全できる場所・安心できる相手が必要です。『真剣に話す、真剣に聞く、出た内容はクラスだけの秘密にして誰にももらさない。』というミーティングの3つのルールはそのために決まりました。
 修学旅行に行く前は、ミーティングで何を話すかという点が注目されがちですが、話してもらえる雰囲気をどうつくるか。この点も同じように大切にしてください。