心の中の明るい窓を開け放とう

ジョハリの心の窓

 上の図は、「ジョハリの心の窓」などと呼ばれているものです。
 自分自身についての理解を深める。自分が周囲に及ぼす影響力を知る。自分と周囲の人とのコミュニケーションを改善する。などの目的に役立てるために、1955年アメリカの心理学者ジョセフとハリーが考え、提案したモデルです。(「ジョハリ」は考えた二人の名前をくっつけたものです)
 よくできたモデルなので、今でも心理学やコミュニケーション学等で使われています。

『明るい窓』は、自分も他人もよく知っている領域で、そのために飾ることや偽ることなく本音で自由に行動できる領域です。
『かくしている窓』は、自分は知っているけど他人にはかくしている領域で、言いたくても言えない他人に対する感情や下心、自分が抱えている劣等感、警戒心などが含まれています。
『見えない窓』は他人からは見えていて知られているが、自分では気がつかない領域です。自分では認めたくない部分なので、周囲から指摘されても言い訳をして逃げたり、逆に指摘した相手を攻撃したりすることがあります。また、自分の認識と周囲の認識のズレの原因になることもあり、周囲との摩擦につながって大きな悪影響をおよぼすこともあります。
『暗い窓』は、自分でも意識せず、他人にもわからない部分で、マイナスのストロークで傷ついたなど過去に経験したことで、今は忘れているがそのときの感情や欲求といったものが潜んでいたりする領域です。また、本能など、人間を内側から突き動かそうとするものが存在する反面、未知の潜在能力が見つかる可能性のある部分でもあります。

明るい窓が小さいと

 誰かと初めて対面する場面をイメージしてみて下さい。初めて会うのだから、その相手の人の雰囲気や容姿など外見の印象以外、どんな人なのかわかりません。優しそうだな、ちょっと怖そう、話しやすそうな感じ、おとなしそうな雰囲気だな。こういった第一印象から相手の性格などを推測して、不安を感じた場合は自分をガード(警戒)したりするかもしれません。
 その一方で、自分自身に対しての好印象は持ってほしい、相手にこんな風に見られたい・思われたいという欲求から、自分のイメージとは違った言動や振る舞いをすることもありがちです。でも、本来の自分とはちがうのですから、人間関係はうまくいかないことが多くなってしまいます。
 このような状態になってしまうのは、「明るい窓」が小さいからです。相手に自分のことをかくしている、つまり「かくしている窓」が大きいのです。このままだと居心地が窮屈だったり、余計なことに気を使ったりして、精神エネルギーを浪費して疲れてしまいます。

明るい窓を開け放とう

 そのうち、当たりさわりのない話をしながら、「こんなことを言ってもいいかな?」「こんな風に接したらどう反応するかな?」など、相手の表情や声色をうかがいながら、ギクシャクしながらもコミュニケーションを進めていきます。少しずつ自分のかくしていることをOPENにしていくことで「明るい窓」が大きくなり、お互いのコミュニケーションがスムーズにとれるようになります。
 また、同じアニメが好きだった! サッカーの好きなチームが同じだった!など、お互い共通の話題になった途端に話が盛り上がり、そのことをきっかけに、グループの仲が一気に深まったというような経験はありませんか? これも自分のことを話すことで「かくしている窓」を小さくし、「明るい窓」を大きくしたことでコミュニケーションが円滑に進むようになった事例なんです。
 「明るい窓」を開け放つと、素直になれて、何よりも楽なコミュニケーションができます。安心して自分の話もできるし、相手の話を受け止めることも可能になります。
 班ノートも、「明るい窓」を大きくしていくための手段のひとつです。そして、修学旅行の目的のひとつもこの部分にあります。
      つづく