じつは… の話
69日間の1学期もあと少しで終わりです。その締めくくりに、じつは… という話をいくつか紹介したいと思います。
更衣室の制汗スプレー
7月に入ってから生徒朝礼などで、生徒会の人たちから更衣室で制汗スプレーの使いすぎについて注意しましょうという呼びかけがされるようになりました。中学生の、それも女の子ともなると周りの人にどう思われるかなんてことが気になり、体育の後に制汗スプレーを無意識のうちに大量に使ってしまうこともあるのでしょう。でも、そのために「4時間目ごろになると、更衣室がかすんでいることがある(某生徒会役員談)」なんて状態になってしまうのは問題です。
そこで、生徒会本部から呼びかけることになったわけですが、じつは… そのきっかけは2年5組での教育相談なんです。ある人が教育相談の時に、体育で更衣するとき制汗スプレーで更衣室が臭くて困っているという話をしてくれたんです。その内容を生徒会本部の会議で紹介すると、同じことを感じていた人もいて、早速生徒朝会で呼びかけようということになりました。
生徒会本部って、「自分たちには関係のないところで勝手にやってる」とか、「学校の先生の手先だ」と思われていたり、「何をやってるかわからない」とか「生徒会? そんなものに興味なんて全然ない」なんて扱いをされたりしていることがあります。生徒会活動は学校生活に非常に深く関わっていて、自分たちで自分たちの生活をより良くしていくために大切なものなんだぞ! なんてこと言われても、実際に体験しなければ納得することはむずかしいから、こんなことになってしまうのでしょう。
ところが、今回の件については、自分たちの一言を生徒会本部が拾い上げてくれて、全校生徒にまで広げてくれたという「実際の体験」をすることができてしまいました。ある意味で貴重な体験と言えます。このことで、学校生活を良くしていくのは自分たちなんだと感じることができ、もっと学校を良くするために積極的に声をあげたり行動したりする人が増えたら、生徒会はもっと力を持つことができるようになります。さらに『生徒会』についてみんなが興味を持つようになってくれたら、とてもうれしいです。あと3ヵ月もすれば、新しい生徒会本部は君たちが作るんですから。
ボールの犠牲
いつだったか、クラスのバレーボールが、体育館前の渡りろうかの上に乗ってしまうということがありました。ちょうどトゲトゲのついた針金の絡まったあたりで、どうしましょうと生徒から言われたんですが、前任校で同じような状況で、ボールを取りに行った生徒が屋根から転落し、ちょうど下にあった溝にすっぽりはまって腕を骨折した事があったので、あとで僕が取りに行くからと答えました。じつは… その判断が、あとで大きな犠牲を出してしまうことにつながってしまったのです。
さて、その日の放課後は会議かなんかがあったので、それが終わった6時過ぎ、僕はボールを取りに行こうとしました。図書室前の窓から渡りろうかの屋根に出ようと思い、窓枠に足をかけて上がろうと力を入れた瞬間『バリッ』と何かが破れる音がしました。それは、ジーンズが破れた音だったのです。ぼくのジーンズは、ボールを救い出すための尊い犠牲になったのでした
ズボンのお尻の部分を破ってしまうなんて、何十年ぶりかなぁなどと心の中で笑いながら破れた場所を手探りで確認すると、左太ももとお尻の境目あたりが大きく破れていて、パンツまで丸見え状態でした。もう、笑い事ではありません。でも、ボールを放置することもできないので、窓から行くことはあきらめて、校務員室からはしごを出してきて、パンツを見せながらはしごを登る姿を見られたくないので、後ろから誰か見ていないかきょろきょろしながら急いでボールを救出したのでした。
次は、どうやって職員室に行って荷物を取り、家に帰るかです。仕方がないので、カニのように横歩きしながら、職員室の壁にそって進むことにしました。その方が目立つような気もしたんですが、手では隠しきれない大穴があいてるんですからしかたがありません。でも、普段から変なことをやってるから、「また、M先生が変なことやってるな」ぐらいにしか思われなかったようで、誰にも怪しまれませんでした。
なんだか複雑な気分になりながらも、なんとか自分の荷物を確保し、再びカニ歩きで職員室を脱出して自転車で我が家まで急いで帰りました。家族に大笑いされたのは言うまでもありません。