平均点 と 学習の効果
正規分布
先日、テストの受け方などのプリントを使って話をした時に、平均点の話を少ししました。今日は、そのことをもう少しくわしく説明をしたいと思います。
まず、下の図の左側を見てください。ひまわりをたくさん用意して、その背の高さを測って、どのぐらいの高さのひまわりが何本あったかを1cmごとにまとめてグラフにしたものです。すごく高いひまわりやすごく低いひまわりはそんなに多くなくて、中間あたりの高さのものが一番多くなっています。このようなグラフになるものは自然界にはいっぱいあって、豆の一粒の直径やサンマの重さなどでも同じようなグラフになります。
これを「正規分布」といい、正規分布であればその平均とグラフの中心はほぼ同じです。

平均点は真ん中じゃない
テストを終えて、学年の平均点を発表した時に自分の点数が平均点を少しでも超えているとそれだけで安心する人がいるのは、テストの点数が正規分布であり、その平均とグラフの中心はほぼ同じであると思っていて、その平均点を越えたから自分は真ん中よりも上にいるのだと思っているからだと思います。
ところが、テストの点数をグラフにすると正規分布にはならないことがほとんどです。上の図の右のように全体的に正規分布よりも左にずれたような形になるか、あるいはもっといびつな左右不対称な形になります。当然この場合は、グラフの中心と平均は必ずしも一致しません。
正規分布を動かすもの
ひまわりの高さが正規分布にならないとしたら、その原因は栽培の技術や環境の影響が考えられます。土の耕し方や肥料を与えるタイミング、日照や雨などの条件によっては正規分布にならない可能性があります。
では、テストの結果が正規分布にならない要因は何でしょうか。親の経済力や学歴が、子の成績に影響しているという調査結果を見たことがあります。でも、正規分布にならない要因は、親に関するものだけではないんですよね。
テストの前に授業で習ったことを復習し、覚えなくてはならない項目を次々に暗記して、さらに班で教え合うような、そんな努力の積み重ねがテストの結果を正規分布にしないで、全体を左に動かしていく原動力になるのです。そう考えると学習(または教育)の目標は、できるだけ正規分布よりも高い方へ動かしていくことなのかもしれません。そのために、学習する雰囲気を作ろうとしたり、授業で工夫を凝らしていくのでしょう。
このクラスは
中学校に入学して以来、初めてのテストを前に〇組では「暗記シート」をたくさん用意して、使いたい人が自由に持って帰って使えるようにしました。そしたら、先週教室に置いといた暗記シートがすっかりなくなり、今週の月曜日に200枚追加したのにすぐにまたなくなって、火曜日に400枚追加しました。すごい勢いで活用している人がたくさんいるようですね。
さらに、放課後に自主的に残って勉強する人たちがいます。たぶん、こんなことをしているのはこの中学校でも1年〇組だけです。昨日の放課後には数学の先生に来てもらって、教えてもらっていましたね。すごいなぁと褒めていただきました。
こういった努力が、きっと正規分布を動かしていくことにつながるのだと思います。たとえ100点を取れなくてもしっかりと学習に取り組んで自分の力を伸ばし、力を出し切ることができたら、ぼくはその人を褒めたいと思います。