班ノートについて

テーマ

 僕がクラスで班ノートに取り組んでいた時には、テーマを出していました。
 4月の最初のテーマは「ペット」が多かったです。家でペットを飼っている生徒はもちろん書きやすいし、ペットを飼っていない生徒でもどんなペットが飼いたいとか、過去に飼っていたペットのことなど書けるし、班の中で話題にしやすいからです。
 他にテーマとしては、行ってみたい国、100万円を使うとしたら何に使うか、しまったと思ったこと、音楽、空を飛べたら、趣味、宝物、願い事が3つかなうなら、スポーツ、タイムマシンに乗ってどの時代に行きたいか、食べ物、お店、などがありました。どんなテーマがいいか、順番に班で考えてもらったこともあります。
 テーマを出すと、自由に書くパターンに比べて生徒も書きやすくなるし、同じ班の人たちがどんな内容を書いたのか比較しながら楽しく読めます。また、自然と班の中で交流が生まれやすくなります。
 班ノートの内容や何を書くのかという発想がレベルアップするように、時々、内容がいいなぁと思ったものを終礼で読んだり、まとめたものを学級通信のネタとして使ったりして、生徒へ刺激を与えるようにしていました。
 班ノートを持ってくるのを忘れた生徒がいたり班の人数に差があると班ごとの進度に差ができます。その場合、遅れている班が追い付くまで先に進んでいる班はテーマなしのフリーで書いてもらいました。そうすると何を書いていいのか困る生徒がいます。それがよく忘れてくる生徒への不満につながりそうなときは、テーマなしの期間を短縮して次のテーマを出して遅れている班は二つのテーマで書くようにしたこともありますが、書くことが苦手な生徒にとってプレッシャーになることもあるので、新しいテーマは書きやすいテーマにしました。

席替えと班ノートに関する 喜びと悔しさ

 席替えをすると班ノートはそのまま新しい班が引き継ぎますが、そこには喜びと悔しさがありました。新しいメンバーは前のメンバーのページを読むことができるので喜んでいたし、たまたま続けて同じ班になった生徒は、他の生徒の書いたものが読めなくて悔しがったりしたのです。
 もうひとつ、席替えをしたときに生徒たちが悔しがるとか喜んだりすることにつながるのが、班ノートの残りのページ数です。班ノートのスタートは普通の大学ノートを使うんですが、使い切って2冊目の班ノートに代わるときは、マルマン社のクロッキーブックを使っていました。これは少し大きな文具店でも購入できるのと、サイズはSサイズ(212mm×242mm)がちょうどいい感じで、表紙はほどよい厚さで持ち運びしやすく、中身は薄くて100ページもあるし、値段もお手頃だったので選びました。
 表紙のデザインは4種類あって班ノートを切り替えることになった班から自由に選べるので、それが頑張って書こうとする意欲につながっていました。だから、残りのページ数があと少しというところまで進んでいて、いよいよクロッキーブックに進めると期待していたのに、席替えをしたらクロッキーブックまでの道のりが遠くなった生徒は悔しがったし、その逆であれば喜んでいました。

クロッキーブックを使うときのルールなど

 老舗と呼ばれる会社の作ったクロッキーブックなので100均で売っている同じようなものとは紙質が違っていて、絵を描きたい生徒には鉛筆で書いても濃淡が出やすいので好評でした。また、文章を書くことが苦手な生徒は、罫線がない分文字を大きくすることができるので、さらにクロッキーブックに書くことが初めての生徒がほとんどなので、それらの点でも好評でした。最初にクロッキーブックに代わった班があると、ほかの班の書く文章量が増えたり、持ってくるのを忘れるようなことが減ったりして、担任として見ていておもしろかったです。
 ただ、このクロッキーブックを使う際には、いくつかルールのようなものが必要です。
 まず、紙が薄いので裏面を使うと透けて見えます。だから片面だけを使うようにしました。また、強い筆圧で書くと次のページに跡が残るので、必ず下敷きを使うように言いました。大学ノートのように罫線がないので、文章を書くときに斜めになったりしやすいことが気になる生徒には、透けて見える特性を生かして下敷きと一緒に線が見える紙を使うといいよとアドバイスしました。
 大学ノートでは、前の人の書いたところの続きから書いていましたが、クロッキーブックではなんとなくその使い方はしっくりこなかったので、ページの半分以上があいてても新しいページから書くようにしました。もちろんもっと書きたい人は、何ページでも書いて構いません。見開きの形で大作を書くような生徒もいました。
 テーマ以外のことを書きたい生徒は書いて構いません。もちろんテーマについて必ず書いてからという条件をクリアしてからです。班ノートでは書くのを忘れたとか持ってくるのを忘れた生徒がいて、遅れる班が出てきます。そういう時には、遅れている班が追いつくまでの間、出されたテーマについて書き終わった班は自由書き込みにしていました。

班ノートと担任の仕事

 僕が班ノートに取り組んでいたころは6人班でしたが、今は4人班になっています。この場合班ノートをどうすればいいのか、やったことがないのでわかりませんが・・・ もしも今やるとすれば、教室の列を利用するかな。4人班ではどんなテーマにするのか、たくさん考えることが必要になってそれが担任に大きな負担になるのと、生徒にとっても様々な生徒の書いたものを読む楽しさが減ってしまうからです。
 あと、班ノートはだんだんとやらなくなりました。というか、できなくなりました。教師がする仕事の量が増え続けて、朝に班ノートを集めてもその日の終礼までにコメントを書いて返すことが難しくなってきたんです。授業の準備や作品の評価をきちんとすることは当然なんですが、教育委員会からの指示も増える一方で、それらに対応すればするほど、時間の余裕が失われていくんです。そのあたりのことは教育委員会や文部科学省にもきちんと認識していただいて迅速な対応をお願いしたいです。