学年通信 先生たちはなぜ怒ったのか
※この学年通信は、バレンタインデーのチョコを持ってきた事件の指導後に、「バレンタインのチョコぐらいいでしょう!」という保護者からクレームがあったので、保護者が読むことを強く意識して書きました。
先月、ある部活で大量にお菓子を持ってきていたことが発端になって、どのクラスでも多くの人がお菓子やマンガなどの不要物を持ってきていたことがわかりました。そこで、学年集会なども開き、ルールを守ることの大切さなどについて話をしました。
しかし、今月、再びお菓子などを持ってきた人がいて、もらった人がいて、食べた人がいたことがわかりました。そのことについて、先生たちの気持ちを伝えたいと思い、この学年通信特別号を書くことにしました。
指導するということ
子どもが関係する事件や事故がおきた時、必ずと言っていいほど「学校の指導はどうなっていたのか」が話題になります。
生命を守るために。ケガをしないように。人権を守るために。罪を犯さないように。などなど、世の中にはさまざまな目的でさまざまなルールがあります。人間としてまだまだ未熟な子どもたちに、そういったことをきちんと教えることはとても大切なことだし、また、必要なことです。学校にはその役割をきちんと果たして欲しいという期待が大きいから、「学校の指導はどうなっていたのか」が話題になるのだと思います。
ですから、先生たちは、「~はしてはいけません」とか「~をしましょう」などとみんなに言うことがあります。それが必要なことだからです。でも、言いっぱなしではいけないとも思っています。先生たちが指導したことを、きちんと守ってくれているかということも大切にしなければ、指導とは言えないと考えているのです。
例えば、あさってには地域探検があります。班ごとに6つのコースを回るわけですが、すべての班のすべてのメンバーが楽しく、そして安全にこの行事を終えられるように、先生たちは指導します。もしも、その指導にみんなが従わないとしたら、どうなるでしょう。場合によっては、君たちを危険にさらすことになってしまいます。それは絶対に避けなければなりません。先生たちの指導にきちんと従うことが何よりも大切だし、それが大前提でなければならないのです。
バレンタインデーの前に、各クラスで担任の先生は学校に不要物は持ってこないようにと指導しました。その指導に従わずにお菓子を持ってきたり、もらってしまった人に対して、先生たちは怒りました。これ以上「大前提」が崩れてはみんなにとって大きなマイナスになるからです。
ルールのこと
バレンタインデーぐらいいいじゃないかと考える人がいると思います。でも、バレンタインデーにチョコを持ってくるのは良くて、お月見の日に月見団子を持ってくるのはなぜダメなのか、その理由をみんなが納得できるように説明できますか? また、受験シーズンに縁起を担いでカールやキットカットを持って来て、お互いにはげましあいながら教室で食べてもいいですかと聞かれたら・・・ いろんな条件や可能性を考えなければならなくなってしまいますね。
ルールって、わかりやすいところで区別しないと、めちゃくちゃ細かいところまで決めなければならなくなってしまうという面があります。また、考え方や感じ方には大きな差があって、家庭や個人によって意見はバラバラになってしまうこともよくあります。それをひとつの意見にまとめるには大変な時間と労力が必要になります。先生たちは、そんなことにエネルギーを使うよりも、もっと授業のことやいじめのこと、クラスやクラブのことを考えたいと思います。また、君たちにはルールの抜け穴を探すような生き方ではなく、ルールがなくとも堂々と胸を張っていけるような生き方を目指して欲しいと思います。
ぜひ、ルールを破る人ではなく、守る人になってください。そう願いを込めて、先生たちは怒りました。
信頼のこと
いろんな事件が起きていて、「信頼する」ことがむずかしい世の中になってきました。でも、だからこそ信頼することを大切にしたいと思います。だって心から人に信頼されたと感じた喜びや、本当にお互いに信頼できる友人を得たときの安心感といったものは何物にも代えがたいものですから。
でも、人を信じることはカンタンですが、周囲の人に信じてもらうのは難しいものです。時間をかけて小さなことを積み重ねていくなかで、「信頼する気持ち」は成長していくからです。
あさっての地域探検を何事もなく成功させれば、信頼する気持ちは成長するのではないでしょうか。先生たちは期待しています。