学年通信ver 卒業するみんなに贈ることば
やさしさの使い方
昔「やさしさと思いやりのちがい」というテーマで討論をすることがありました。話しているうちにこんな意見が出ました。
『どんな人でもやさしさは持っている。でも、そのやさしさをきちんと使える人って少ないと思う。相手を甘やかすだけではやさしさじゃない。相手のことを真剣に考えて、相手のために必要だと判断したら嫌われるとわかっていても、あえて厳しく接するのもやさしさだと思う』
その場にいたメンバーは、納得しました。そして、『今から考えると、私が精神的に苦しんでいる時にそっと寄り添って救ってくれた人がいたけど、その人はきっとやさしさの使い方を知っている人だったと思う。』とか『自分が持っているやさしさを完璧に使いこなせる人になりたいね』『人にやさしくすることだけを考えるんじゃなくて、人のやさしさをきちんと受け止めることも考えないといけないと思う。以前、人にやさしく接したのに誤解されて、すごくつらかったことがある。』などとその場はものすごくよい討論になりました。
人間は誰かに支えられたり、逆に誰かを支えたりしながら生きています。人とのつながりってそういうものです。みんなはまだまだ成長の途中です。だから、人間関係に関して悩んだりすることもよくあると思います。これは経験を積まないとどうしようもない部分があるので、これから始まる新しい生活では、ぜひ経験を積むために積極的に人間関係をつくる努力をしてください。そうすれば、やさしさを使いこなせる人間に一歩近づくことになると思います。これが贈ることばのひとつめです。
学ぶこと、考えること
みんなは授業、行事、部活、毎日の生活の中などでいろんなことをいっぱい学んできました。それらを無駄にするかどうかは、これからどう生きるかによって変わってきます。
できるだけ学んだことを無駄にしない生き方もあります。逆に今まで学んだことをたくさん捨てて、新しく学んだことを大切にする生き方もあります。何を学び、何を大切にして、何を捨てるのか。生き方って本当にいろいろです。だから、みんなはこれからどのように生きるのか、よく考えましょう。それが生き方の違いとか個性と呼ばれるものにつながります。ただ、自分の生き方を大切にするのと同様に、他の人の生き方を尊重する姿勢も忘れないで下さい。
また、みんなが知らないことは、今までに学んできたことよりもはるかにたくさんあります。だから、学び続ける姿勢も大切にしてください。
銀河鉄道の夜や雨ニモマケズを書いた宮沢賢治は次のようなことばを残しています。
『人は、自分が何をするために生まれてきたのかを考えるために生まれてくる』
みんなもずっと考え続けて欲しいです。これが贈ることばのふたつめです。
人とふれあう中で
中学校生活では、いろんなことがあったと思います。その時にみんなは、いろんな人に支えられてきました。昨日、◇◇中校区内の小学校から借りてきた、小学校1年生が使う机とイスを見せたとき、すごく小さいことに驚いた人もいましたね。ここからみんなの義務教育は始まったと話がありましたが、この9年間の間にいろんな人とのつながりがあり、そして支えがあったのは間違いありません。
家族、友達、先輩や後輩、先生などはすぐに思い浮かぶと思いますが、給食関係の人、教育委員会、市役所、旅行社、教材業者、写真屋さんなど間接的に支えてくれる存在を全部合計すると、ものすごい人数になります。きっとこれからもいろんな人たちと出会い、支えてもらえると思います。
できるなら、支えてもらうばかりではなく、みんなひとりひとりが誰かを支えるような存在になってくれたらな。そう願っています。なぜなら『人は人とふれあう中で様々な経験をし、成長する。』 これは、人間が持つ本質のひとつですが、その成長する場面がより広がるからです。
今までを振り返ると、みんなとふれあう中で先生たちも様々な経験をし、成長することができたと思います。だからみんなには感謝しています。
ありがとう。 これが最後の贈ることばです。
3年生の学年通信は、これでおしまいです。 卒業おめでとう。