責任感とメンバーシップ
技術の授業で
昨日の技術の授業の終わりに、紙やすりを巻きつける木片が3つ足りないことに気がつきました。きっと誰かが間違えて、ブックスタンドの材料と一緒に袋に入れてしまったのだと思います。そこで、みんなにそのことを指摘し、注意するように言いました。こんなこともあるだろうと木片の数は多めに用意してあったので、授業に支障があるわけではないのですが、他のクラスではこういったことはなく、6組はこれが2回目となると、注意せざるを得ませんでした。
そして、授業が終わるとほとんどの人はそのまま教室へ帰ったのですが、一人だけ、ある男子が材料を保管してあるロッカーに行って自分の材料が入っている袋を確認しました。そして、木片が入っているのを見つけ『すいませんでした』と言いながら返しに来ました。
さっきも書きましたが、そのままでも授業には支障がないのですから、僕は「すぐに見つけて返すように」とは言っていないのです。しかし、彼は「もしかしたら木片を返していないのは自分かも」と考え、すぐに確認をしたのだと思います。この男子の行動は素晴らしいなぁと思いました。
自分にかかわる物事を自分のこととして考え、最後まできちんとやるような人のことを『責任感がある』と表現します。まさに、この男子にぴったりと当てはまるのではないでしょうか。
責任感のある人とない人
昨日の終礼後、班長に集まってもらいました。班の仕事などを書いた掲示物がまだできていない班があること。掃除では昨日机を拭いていたのはたった一人の女子だけ。さらに、黒板のみぞのところは誰も水拭きをしていないこと。教室以外の掃除場所を担当する班は監督の先生にサインをもらって、そのカードを提出するようになっているのに提出がなかったこともありました。そういったことが重なっていたので、班長はきちんと最後まで確認をしてほしいとお願いをしたんです。
さて、今日の朝、教室に行くと班の仕事の掲示物は後のロッカーの上に放置されていました。掲示係は5班ですが、もしかしたら5班の誰かに声をかけることもせず、そこに置いたのではないでしょうか? そして、掲示物を作ったんだからもう自分には関係ないと考えているとしたら、班長としての責任はどうなっているのでしょうか。また、5班の人は掲示物ができていることを聞いていたのに掲示していなかったとしたら、やはり責任というものについて問われることになると思います。
さらに、黒板のみぞはそのままほったらかしでした。班長を集めて話をしたときに黒板のことも指摘しました。なのに、自分たちがやらなければいけないと、誰も考えられなかったようです。
リーダーシップとメンバーシップ
班長たちはどうするべきだったのか。これはしっかりと考えてほしいです。それは、班長が班の中でリーダーシップを発揮するために必要だと思うのです。
でも、班長だけががんばればいいとか、苦労すればいいと考えるのも間違っています。例えば掃除でも係の仕事でも班のメンバーが班の一員としての自覚を持ち、その責任をきちんと果たしていれば、班長の苦労はずっと軽減されます。また、班長もミスをすることはあると思います。そんなときに気がついてフォローすることも班のメンバーとしての大切な責任です。
このような同じグループのメンバーとしての自覚と責任をもつことをメンバーシップといいます。リーダーシップとメンバーシップがうまくかみ合った時、そのグループは最大限に力を発揮できます。これは総合的な学習の「国調べ」にもはっきり表れてくると思います。ぜひ、それを目指しましょう。
そうすることは、次の新しいクラス、新しい学年につながるし、さらに『男子も女子も友情の深まる楽しい学年を築こう』という学年目標を達成することにもつながります。