新作 成長を確かめよう

反省や振り返りを大切にする

 日記を毎日書いている人は、いるでしょうか。日記にはその日にあったことや考えたことを書き込んでいることが多いです。昨日書いたことを今日読んでも面白くないと思いますが、何年も経ってから以前書いた日記を読み返すと、当時の自分の考え方が幼い気がして、今の自分が大人になってきたと感じることがあります。
 中学生になってしばらく経ってから卒業した小学校の校舎に入ると、階段の段差が小さくて驚くことがあります。なんだか昇りにくいぞ、階段を作り替えたのか?と感じるかもしれません。もちろん、小学校の階段を小さく作り替えたわけではなく、自分自身が成長して身体が大きくなったことが原因です。さらに中学生の体格に合わせて作られた中学校の校舎の階段を何度も昇り降りしているうちに、その階段のサイズにいつの間にか慣れていたことも影響しているでしょう。
 人の成長は本当に少しずつで、自分の成長を毎日実感できる人は少ないと思います。それが、昔書いた日記を読み返したり、久しぶりに訪れた小学校の階段ではっきりと実感できたりするんですね。
 こういうことは、これからもきっとあると思います。そして人は自分の成長を実感できると、自分に自信を持つことができることがあります。自分ができるようになったことを確認することはそんな効果もあるのです。だから自分の成長を確かめるために、そして自分に自信を持つことができるように、反省や振り返りを大切にしましょう。その時の大事なポイントは「できなかったこと」だけに注目するのではなく、「できたこと」についてもしっかりと注目することです。
 時々「振り返らずに、前だけを見て進もう」というようなフレーズを見かけることがあります。短期間であればそれもありだとは思いますが、ある程度猪突猛進に進んだ後で振り返ることは必要だし大切だと僕は思います。

チャレンジすることを大切にする

 ブラックコーヒーをおいしそうに飲んでいる大人を見て、ミルクと砂糖をたっぷり入れたコーヒー牛乳のようなものじゃないとすごく苦くて飲めないのに、なぜ大人はこんなものを飲めるんだろう? と思った人はいると思います。基本味と呼ばれる旨味、塩味、甘味、酸味、苦味のうち、苦味は子どもの頃にはおいしいと感じにくいのですが、大人になるとおいしく感じるようになるという特徴があります。そのために、大人になるとブラックコーヒーをおいしく飲めるようになったり、子どもの時に食べられなかったピーマンなどの野菜を食べられるようになったりするのです。
 ブラックコーヒーをおいしく飲めるようになったことで、自分は大人になったと感じる人がいます。つまり反省や振り返り以外にも、自分の成長を感じられる手段があるということです。コーヒーの例で考えれば、その手段とはチャレンジしてみることでしょう。幼いころは苦くてダメだったけど今ならどうだろう とチャレンジしてみなければ、おいしいと感じられるようになっているのか、それともその日が来るのはもう少し先なのかがわかりません。だから以前はダメだったからといって最初からあきらめてしまうのはもったいないと思います。
 道を歩いていた幼児が道の端に段差を見つけると、わざわざそちらへ行って段差の上に上がって歩こうとすることがよくあります。これは歩きにくいルートを上ったり歩いたりすることにチャレンジして、自分の成長を感じようとする心の動きです。みんなも幼いころにはこのようなチャレンジを当たり前に数多く行なっていたはずです。ところが中学生ぐらいになると、そんなチャレンジをする気持ちが薄れてしまい、そのために自分の成長を感じにくくなっている人がいます。その結果自分に自信が持てなくなっているとしたら、やっぱりもったいないと思います。
 どうせ自分にはできないとあきらめるようになった。チャレンジして失敗したときのことを考えてしまうクセがついた。何度もチャレンジして心が疲れてしまった。など様々な理由があると思いますが、また頑張ってチャレンジしてみませんか? 何度もチャレンジしてみませんか?
 以前はできなかったことが、できるようになっているかもしれません。そこから新しい自分を見つけられると思います。