2種類のチームワーク

体育祭の午後

 雨で予定が大きく変更になった体育祭。雨で生徒たちがずぶ濡れになったので早く帰宅してもらいましたが、数々の道具等をどうするのかということが問題になりました。翌日からの三連休中にはクラブの試合でグラウンドを使うので、なんとかその日のうちに片付けたいところです。となれば病院に行った生徒に付き添っている先生がいたりして人数が少ないけど、学校に残った先生だけで片付けるしかありません。
 遅い昼食後、先生たちの体育祭の片付け大作戦が始まりました。100個を越すイスを体育館に片付ける。放送機器や机を片付ける。防球ネットを移動させて空いたところにテントを移動させる。保護者席にあったくいやロープを片付ける。競技で使った道具類を片付けると同時に、借りていたものを返しに行く。大量にあったペットボトルの色のテープをはがして、つぶして、リサイクルの回収箱に持っていく。雨に濡れて汚れた団旗や襷などを洗濯して干す。表彰状を用意する。状況によっては雑巾で水気やどろを拭くこともしました。やらなかったのは、雨で濡れたテントを片付けることと、乾いていない団旗などのアイロンがけぐらいだと思います。(これらも昨日、終了しました)
 始める前には、いつまでかかるんだろうと思っていましたが、案外早く終了させることができました。作業に関わったすべての先生が、自分で考え、進んで行動したからです。この『自分で考え、進んで行動』というのがとても大切なんです。

2種類のチームワーク

 「集団」がスムーズに機能するためにはチームワークが不可欠ですが、そのチームワークには2種類あると学んだことがあります。
 ひとつは野球型。監督はどんな試合運びをするのかを考えて指示をだします。選手は指示に従い、プレーをします。ピッチャーが一球投げるたびに、監督からの指示をバッターが確認しているシーンはテレビを見ていてもよく目にします。この場合、選手が自分で判断してプレーしても監督の指示に反していたら、あとで問題になることがあります。送りバントの指示に反してホームランを打って怒られたという話も聞いたことがあります。
 もうひとつのチームワークは、フットボール型です。サッカーやラグビーの場合、監督は試合中にいちいち細かい具体的な指示を出しません。ラグビーなんかだと、監督はスタンドで観客と一緒に試合を見ています。この場合、その試合に出ている選手は自分で考えてプレーしなければなりません。

質の高い集団の一員になろう!

 ふたつのチームワークは全然違うんですね。ただ、どっちが良いのかってのいうのは、一概には言えません。例えばフットボール型のチームワークを阪神タイガースに持ち込んでいたら、きっと今年も優勝してないと思います。肝心なのは、『目的』なんですよ。どんな『目的』に向けてチームワークを発揮しなければならないのか。それにあわせて最適な方を選ぶべきだということです。
 中学校での質の高いクラス集団とは、目的や状況、メンバーの能力などに応じて担任や代表だとかリーダーと言える人が細かく指示を出す野球型チームワークと、生徒一人一人が自分で考えて行動するフットボール型チームワークをうまく使い分けしながら、少しずつフットボール型チームワークを増やしていくものだと思っています。そして、僕は自分が担任するクラスが、そんな集団になって欲しいと思っています。
 今の5組はどうでしょうか。文化祭や体育祭の取り組みの中で、クラスの集団としての質が変わってきたなと僕は感じています。そのためにチームワークがうまく機能しているところもありますが、でもまだまだのところもありますね。
 例えば昨日の清掃です。見ていると、うまく機能していないなと感じました。各班の動きがうまく連携していないし、黒板をきれいにしたりゴミを捨てに行くことはできても、最後にほとんどの机をたった一人の人が拭いている状態でした。
 文化祭の時に、体育館の入り口に張ってあったポスターに気が付いていましたか?あれは、生徒会や先生が依頼したわけではなく、美術部の人がポスターを作ろうと自分で考えて作ったものです。おかげで体育館の入り口が、とってもいい雰囲気になりました。
 誰かの指示を必要とするときもありますが、自分で考えて行動できることも大切なんですよ。君たち一人一人がどう考えて行動するかで、クラスの集団としての質は変わります。自分で考えて行動できる、質の高い集団の一員になろう!