体育祭から学ぶこと
臨機応変な対応
体育祭の朝、天気は晴れても前日にたくさん雨が降っていたからグラウンドはひどい状況でした。それでも体育の授業でしっかり踏み固められていたからでしょうか、トラックの部分は比較的「まし」でした。そこで、体育祭をどうするか数人の先生で相談をしたときに午前中の学年種目と午後の全員リレーを入れ替えることにしました。どの学年種目もフィールドを利用するので、それを午後にまわすことで少しでも水が引いたよい状態で競技できることを狙ったんです。
さらに、水たまりの排水作業をやるにしても人手と時間が不足気味です。トラックでの作業を優先することで作業の効率化を図ることができます。結果は狙い通り上手くいきました。
この話で学んで欲しいことは、状況に合わせた臨機応変な対応ができることの大切さです。予定通りにできそうもないというときに、ではどうすればいいのか考えて新しいやり方を考え出す。簡単に言えば「工夫できるかどうか」ということですが、子どものころからずっと誰かに指示されることに慣れてしまっていると、こういった対応が出来にくい大人になってしまうと言われています。
今年の体育祭では他に白線用の粉が湿っているうえに、あまりにも土が軟らかいためにラインカーがうまく機能しないという状況も起きましたが、やはり工夫して切り抜けました。そういったことができる能力を意識して身につけるようにして欲しいと思います。
「流れ」をつかめ
テレビ中継しているスポーツの試合を見ていると解説者などがよく「流れ」と言う言葉を使います。『相手の流れを今のプレーで止めましたね』とか『流れは完全にこちらのチームにきています』なんて感じです。それはやっぱりあるんだろうなと思います。前回の学級通信にも書きましたが、午後の種目の結果を見れば納得しちゃいます。あの時、「流れ」は完全に青団にありました。
でも、「流れ」をどうやって自分たちのものにできたのか、明確に指摘できるものは何もありません。かといってただ黙って成り行きに任せたのでもありません。僕は「流れ」を少しでも引き寄せる状況作りを考えて準備しました。具体的に言うと、どの種目が何点になるのか、現在の青団と他の団の得点の状況など正確な情報を知らせ、具体的な目標を設定できるようにしました。正しい情報は正しい判断につながるし、やる気を引き出すことにもつながりやすいからです。また、綱引きや騎馬戦では何点取ったのかを具体的に示し、やる気が次につながるようにしたし、特大の手作りメガホンを用意して、雰囲気作りもしました。でも、そんな僕の努力に関係なく、最終的には生徒たちみんなのがんばりで決まったんだろうなと思います。
こういった「流れ」は、スポーツだけに限りません。以前、自主的に早朝や冬休みに勉強会を教室でやったクラスがありました。わかる人がわからない人に教えることを続けたのです。その結果、「流れ」をつかむことができたのでしょう。そのクラスは見事に全員が受験を突破しました。6組がそんなクラスに一歩でも近づけたらいいなと思うのです。
計画・準備の大切さ
中学校の体育祭の応援は、どこかの団が盛り上がってしっかり応援を始めるとそれに影響されて他の団も盛り上がるってパターンが普通です。だから、たいした準備をしなくても、当日にはそれなりに盛り上がるんです。
しかし、やっぱり計画段階でどれくらい考え、準備段階でどれだけ努力したかで結果はずいぶんと違うものです。まず第一に、満足度が違います。計画・準備にしっかりと取り組めたら、優勝できたかどうかに関わらず満足感が得られて、翌日以降もその余韻が残ります。それに比べて、当日だけ盛り上がった場合、翌日にはもう忘れてしまって終わり、なんてこともあります。その場だけでの盛り上がりは、そんなもんです。
それからもうひとつ、計画・準備をしっかりしたら、反省がきちんとできます。どこをどうすべきだったのか、「具体的に」考えることが出来ます、それはその人や集団の成長につながり、「次」に生きてきます。ところが計画・準備ができていない場合、反省は「ちゃんとやれば良かった」という程度で終わりです。具体性がない反省は、あまり意味を持たない「形だけの反省」なのです。
これまで、テストやクラブの大会などで「形だけの反省」をしてきた人は、それではダメなんだということを、ぜひ学んでください。