質の高い文化祭の発表に

 文化祭とは、単純にお祭り騒ぎをするようなものではありません。自分たちが考えていること、感じていること、思っていることなどを合唱、または演劇という形で発表をする場です。
 昨年、せっかく大きな声で迫力のある合唱が出来ていたのに、最後の曲で歌いながら踊ったりして雰囲気を変えてしまったクラスがありました。また、演劇で客席からどれくらい笑いを取れたかだけを気にしている人もいました。さらに最後に花などを客席に投げ込んで喜んでいる人もいました。ステージの上にいる人たちだけが盛り上がり、見ている人は逆に退いてしまうような発表や、発表とは関係のないところが注目されたり印象に残ったりする発表は、文化祭には合わないと思います。
 今年の文化祭は、ウケだけをねらったり、自分たちだけ盛り上がったりするのではなく、訴える内容のあるもの、感動のあるものをつくることを目指して欲しい。私たち生徒会本部はそう考えて、今年のテーマを決めました。ステージの上で発表をする人たちからのメッセージが、客席で見ている人たちにきちんと伝わり、一緒になって考え、共感し、感動できる発表が出来たら、そのとき、◇◇中学校の生徒みんなが輝いていると思うのです。
 実際にどんな内容を作っていくのか、とてもむずかしいと思います。でも、だからこそクラスでしっかり団結して、努力を積み重ねて欲しいと思います。どのクラスも、客席と一体化できるような、そんな発表を目指しましょう。

去年の文化専門委員会で

 上の文章は、去年の文化専門委員会で配ったプリントに掲載された、生徒会本部の考えを説明したものです。
 『文化祭』って『祭』と言う字が入っているから盛りあがって大騒ぎするようなイメージを持つ人がいます。その結果、自分たちだけが盛り上がったりする場合があるんです。でも、それは少し気をつけないといけません。去年の生徒会本部の文章にもあるように、観客から見て『なんか勝手に盛り上がっているなぁ』と受け取られる可能性もあるんです。
 観客と一体化できる発表とそうでない発表は何が違うかと言うと、『視点』とか『目標』です。自分たちのクラス(場合によっては自分たちの仲良しグループ)だけしか見えていないか、自分たちを客観的に見ることができるかの差です。合唱で、美しいハーモニーを響かせたい。その歌詞や曲に込められた「思い」などを表現したい。そういった『目標』をみんなで共有し、その結果クラスが盛り上がったという場合と、ただ盛り上がることを目的としている場合との差です。『目標』を表現する補助としてホリゾントがあります。そのホリゾントや歌に何らかの工夫が加えられたらもっといいですね。それらを総合して、発表を見ている観客に何をどう伝えようとするかが大切なんです。それが質の高い文化祭につながります。
 確かに自分たちだけで盛り上がっているクラスを見て、それで感動する人もいます。去年や一昨年の発表を見てそう感じた人が6組にもいます。また、観客に伝えようとしても、上手く伝わらないこともあるかもしれません。だからといって、盛り上がることだけを考えて質の高い文化祭を目指さなくても良いと言うことにはなりません。
 盛り上がることがダメだと言ってるのではありません。盛り上がることも大切ですから。でも、盛り上がるだけじゃなくて、さすが3年生と言われるようなしっかりとした『目標』を持ち、それを表現する何か工夫をやりませんか。今年の1年生ではホリゾントに特殊絵の具で工夫をする、合唱のじゃまにならないように間奏の部分で楽器を使う、道具を使う、といった工夫をするクラスがあります。6組は昨日の話合いでホリゾントの工夫をやめることにきまりました。でも、その代わりは何もありません。それで本当にいいですか?

内容を伴った団結を

 もう一つ昨日の話し合いでホリゾントに名前を書き込むかどうか討論しましたが、その中で「名前を書き込むことでクラスの団結が…」という意見がありました。それに対して『みんなの前では言えなかったけど、授業中にうるさくしてまじめに勉強したいと思っている人のジャマをしておいて、こんな時だけクラスの団結って言うのはおかしいと思った』そういう声が僕の耳に届いています。
 確かに、ホリゾントに名前を書くだけで団結できるなら楽なもんです。でも、そうではないですよね? 普段の生活の中でクラスの中に団結する雰囲気とかがなければ、本当にみんなの気持ちはひとつにならないです。ところが、例えば今日、必要なダンボールをたくさん持ってきてくれたのはどんな人ですか?ってことを考えると、クラスの団結って本当に難しいなぁと感じます。
 だから、文化祭を「団結ごっこ」のようなもので終わらせるのではなく、文化祭をきっかけにして内容の伴った本当の団結を目指せたらいいなぁと思うのです。

担任はつらいけど

 文化祭の内容にこだわりたい担任は、いろいろとクラスに話をします。質の高い文化祭を目指したいだけなのに、単に盛り上がりたい人たちに「先生は自分の思い通りにならないからって」などと受け取られ、つらい立場になってしまうこともよくあります。
 かといって、「じゃあ自分たちでやってごらん」と言えば細かい準備や段取りなどが上手く出来ず、結局担任がフォローに回らなければならなかったりします。昨日も夜の7時に文化祭で使う道具類を買いに走った担任がいました。30分後「何か知らんけど、特価で安かった」と笑顔で戻ってきた担任を見て、教師という仕事をしている人間の性を見たような気がします。生徒達に自分たちで作ったという実感を持たせながら、そういった実際の準備を進めていかなければならないわけで、さらにさっきも触れたようにクラスの中にはいろんな考えを持つ生徒がいるからその調整もしないといけないし、担任ってほんとつらいです。
 柄にもなく愚痴ってしまいましたが、僕はまだやる気を失っていません。よい発表に向けてみんなの力も借りながら、残りの一週間を頑張るつもりです。とは言っても時間的に苦しいことも事実なので、まず、ホリゾントチーム(本体、文字、影)と全体の構成チーム(全体の流れや工夫、伴奏と指揮者の練習)にわけるというように仕事の分担を決めて考えたり作業を進めるというのはどうでしょう。そこで、きちんと意見を出し合ってみんなが納得できる『目標』を見つけ、頑張れたらいいなぁと思っています。