みんなの味をブレンドしよう

ジャムの味

 今、試食してもらったジャムは長野県の北、野尻湖のすぐそばにある ぼーし屋 というジャム屋さんで買ってきた物です。生産農家と共同でおいしいだけではなく安全で安心して食べられるものを作り、本当に自然の味を楽しむために砂糖は洗双糖か特別な蜂蜜だけを使い、さらに消費期限は短くなるけど砂糖類の使用量はできるだけ抑えようというこだわりのお店です。また、素材にこだわるということは旬にこだわるということで、だから時期によって店頭に並ぶジャムの種類が違います。
 さてクイズです。食べてもらったジャムの素材は何と何でしょうか?

 最近は暑い日が続くので、夏休みには涼しい長野県の北部に家族で旅行することがありまして、何年か前にたまたま店の前を通りかかって、小さな看板にひかれて店の中に入って以来、そちら方面に行くと必ず立ち寄るようになりました。
 さて、試食してもらったジャムの素材は何かというクイズの正解ですが、ひとつはリンゴ、もうひとつはトマトでした。先に答えを教えて食べてごらんというと尻込みする人が結構いるので、クイズ形式にしてみんなに食べてもらいました。
 僕も店で初めて見たときに、頭の中でどんな味なのか想像できませんでした。なにしろリンゴとトマトの組み合わせですからねぇ。試食させてもらうと異質な組み合わせだと思っていたのが、それぞれの味を打ち消しあうとかジャマをするというようなこともなく、逆にうまくブレンドされていてとてもおいしい味でした。食べてみていろんな意味で納得したし、感心もしました。
 お店の人に伺うとジャムの世界では基本的な組み合わせで、昔からあるんだそうです。他にルバーブという植物の葉っぱや茎のジャムなんかもあって、ジャムの世界もずいぶん奥が深いものだなと思ったものです。

みんなの味を出そう

 人間には人それぞれの性格とか能力があって、それを『味』と呼ぶことがあります。それぞれの『味』には違いがあって、それが当然なんですが、みんなはクラスという集団の中でそれが出せているだろうか。僕はそんなことを1学期からずっと考えていました。6組には多彩な個性の持ち主がいます。それはいろんな『味』があるということです。それを自信がないからか、やる気がないからか、そのへんはよく分からないけど、出しきれていないような気がするんです。そして、それはもったいないと思うんです。
 リンゴとトマトがそれぞれの『味』をしっかり主張しなければおいしいジャムにはなりません。同じように、自分に出来ることをどんどんやらなければ、文化祭の発表は良いものになりません。みんなそれぞれが持っている『味』を出そうよ。

みんなの味をブレンドしよう

 人それぞれの『味』が出せるようになったら、次はその『味』をうまくブレンドしましょう。文化祭まであと少し。残された時間でいいものを作るんだという気持ちを持ち、ひとつの目標にむかって努力すること。それがみんなの『味』をブレンドすることになるんです。ホリゾントの色塗りで、指揮や伴奏で、歌うところで、さまざまな『味』の出し方があると思います。いい発表にするために自分の『味』を出すんだと考えてください。
 リンゴとトマトという一見うまく合いそうもない異質なものを組み合わせておいしいジャムができるように、いろんな『味』がそろっている6組の、そのみんなの『味』をうまくブレンドすることができたら、すごいことができるのではないでしょうか。色んな個性が6組の中にはあるということが、実はとても有利な条件につながっているのです。
 6組の様子を見ていると、頑張っているなぁという人が何人もいます。みんなもそう思う人がいるでしょう? まだ力を出し切れていない人! がんばろうよ。中学校生活最後の文化祭を後悔しないように。