自分をコントロールしてみませんか? 学年通信プランB

昆虫相撲(こんちゅうずもう)

 用意したクヌギの木の上で2匹のカブトムシを戦わせ、木から落ちたり戦う気力を失って飛んで逃げた方のカブトムシが負けになる。そんな「昆虫相撲」というものがあります。過去に福岡県飯塚市で開かれた大会では、48人が森で捕まえたり幼虫から育てた日本産のカブトムシを使って、熱戦を繰り広げたとニュースで紹介されていました。このような大会は山形県や長野県など日本の各地で行われているようです。
 カブトムシは寿命が短いですから、同じカブトムシが何年も続けて大会に出ることはできません。昆虫相撲でチャンピオンになるカブトムシを育てる人は、毎年新しいカブトムシを育てる必要があります。栄養バランスやスタミナなどを考えたエサを与えたり、自分で飼っている他のカブトムシと戦わせるなどのトレーニングをするのは当然です。その時に大切なのはカブトムシに『自信を持たせること』なんだそうです。
 カブトムシに自信を持たせる? どうやって? そう感じる人は多いのではないでしょうか。

自信を持たせるための工夫

 カブトムシはすぐ近くのものしか見えていません。自信を持たせるには、それを利用します。
 具体的には割り箸をカブトムシの角の形に削って黒い色を塗り、その割り箸でカブトムシを軽く突っつきます。カブトムシの視力では割りばしの黒い部分ぐらいしか見えないので、他のカブトムシが戦いを挑んできたように思います。そこで何回か割り箸で突っついてから、割り箸をゆっくりと引くとカブトムシは戦いの相手が逃げた、つまり自分が戦いに勝ったと思います。それを毎日繰り返しているうちに、自分は強いんだという自信を持ったカブトムシになるのです。
 自信のついたカブトムシは、戦いにも積極的になり、その積極さがさらに勝利につながります。こういう状態を「勝ちグセ」と呼ぶことがあります。逆に、カブトムシがあきらめるまで割り箸で突っついていると、自分は弱いんだと思って戦いを避けるようになり、すぐに逃げ出すカブトムシになります。こちらは「負けグセ」がついているんですね。

自分をコントロールしてみませんか?

 「勝ちグセ」が身についていると、チャンスが来た時にそれを逃しにくくなります。仕事で成功している人や歴史に名をのこすようなことをやり遂げた人たちは、「勝ちグセ」が身についていた可能性がありそうです。
 自分自身の生活を振り返って、もしも「勝ちグセ」が身についていないと感じる人は、「勝ちグセ」を身につけるようにしてみませんか? 方法は、簡単です。カブトムシの場合は人間が割り箸を使いましたが、君たちの場合は自分で自分をコントロールして自信を持つようにすればいいのです。
 昨年倍率がほぼ1.5倍だった公立高校で、朝の登校時間と成績に関連があるのか調べた先生がいます。すると、登校時間が早い生徒たちの平均点は高く、ギリギリに登校する生徒たちの平均点は低いという結果がわかりました。朝、どんなに眠たくても自分をコントロールして早く起きることができる生徒は、勉強面でも努力を積み重ねることができている可能性が高いということです。
 だから、早起きをするなど小さなことでもいいので「うまくできた」とか「最後までやり切った」というような、自分をコントロールして成功した体験をできるだけたくさん積み重ねてください。「成功している自分をイメージする」 といったことも、おすすめです。
 また、最後まであきらめないという気持ちを持ち続けることも必要です。途中であきらめてしまえば「勝ちグセ」につながるどころか、「負けグセ」につながってしまいます。