前向きの気持ちを持ってほしい

1学期の流れ

 2組は文化祭でどんな劇に取り組むかを考える際、他のクラスと被らないように、担任が持っているオリジナルの脚本3本をみんなに読んでもらった上で、この中から選ぶのか他の脚本にするのかを多数決で決めました。その結果、他の脚本にするという意見はゼロで、さらに多数決で「The Friends」に取り組むことに決定しました。
 この作品は登場人物が6人と少なく、その分セリフを覚えるのが大変なので夏休みに入る前にキャスティングを決めることになり、「立候補」で決めることになりました。しかし、1学期の終業式の前日に立候補がないか聞いても誰も出ませんでした。そして、終業式の日にも長い時間をかけて待ちましたが誰も出ず、その段階で「The Friends」をやめて他の作品に取り組むことにしました。次の作品は登場人物が多く、立候補者はたくさん出ましたが、結局いくつかの役で立候補が埋まらず時間切れとなりました。
 ここまでが1学期の流れでした。

問題点

 ここまでの流れの中には、問題点がいっぱいあります。きっと何人かは夏休みの間にそのあたりのことを考えてくれたと思いますが、僕が思うそのいくつかをここで指摘したいと思います。
 まず、文化委員。前日の段階で誰も立候補がなかったときに、「明日続きするけど、どうするかよく考えといてな」と僕は言っておきました。次の日にも同じ状態になることが予想できたからです。なのに、文化委員2人は何も相談していなかったようですね。混乱の原因のひとつはここにあると思います。
 考えたけど、どうすればいいのかわからなかったのであれば、事前に相談に来るなどの方法があったと思います。クラス全体の流れを整えていくのは文化委員の大切な役割です。文化祭本番までの約40日、今回と同じようなことを繰り返さないように2人はしっかり考えてほしいです。そういう姿勢があれば周りの人たちも、文化委員だけに任せるのではなく協力して支えようと考えやすくなると思うのです。
 時間切れで話し合いが終わったあと、立候補した人の何人かが脚本原稿から自分のセリフを写していましたが、それもちょっとなぁと思いました。だって、まだキャスティングは全部埋まってないんですよ? 立候補した人は、もうそれで確定ですか? 立候補が出ていない役は、まだ立候補していない人の中から選ぶってこと? なんだかクラス全体の視点が欠けているのかもと感じます。
 人にはいろんな個性があるから、それぞれの役のイメージ等に合わせて適材適所で決めていかないと、いい劇はなかなかつくれません。プロの俳優なら、ある程度演技でカバーできることもありますが、それでも完全に合わない役は無理なんです。アマチュアである君たちならなおさらです。全体を見て、バランスや個性なんかを考えて、すでに立候補している人が他の役へ変わることも考える必要があると思うのです。
 また、もしも「セリフの少ない役をゲットして楽をしよう」なんて考えている人が含まれていたとしたら、そんな姿勢でいい劇はつくれないし、何より学級目標や学年の目標に反します。
 他に、クラス全体の承認も得ずに勝手に脚本の一部を変えようとした人たち。話し合いの途中で寝たり、関係のないおしゃべりを繰り返したりしていた人たち。なども問題があると思います。
 しかし、一番の問題はいい劇をつくろうという気持ちが、みんなの中に足りなかったってことではないでしょうか。みんなの中に前向きの気持ちがあれば、もっとしっかり考えただろうし、具体的な行動につながっていたはずです。
 自分でつくろう!という気持ちがなくて、誰かがやってくれるだろう。誰かに任せておこう。目立つことや面倒な仕事はできるだけやりたくない。そんな人がいい劇をつくるなんてできないんです。2組の文化祭に向けての1学期の流れを振り返ると、脚本を選ぶときからそういう人たちがいたのかもしれません。
 ふと、自分で考えて行動することをせず、指示を待つだけの新入社員で困っている会社のニュースを思い出しました。指示したらとりあえずその仕事はするけど、その仕事が終わったらまた指示を待つだけ。どうすれば仕事がうまくいくか考えもしないし、質問すらしない。そんな内容でした。こういう人は、学校の行事でも同じようにしていたんじゃないでしょうか。長い人生での大きな損失ですよね。
 話を元に戻しましょう。明日、また話し合いの時間を持つ予定です。みんなが前向きの気持ちを持って臨んでくれることを期待しています。