受験生の夏休み

受験生の夏休み

 中学3年生は世間では受験生として見られるものですが、さて、君たち自身の意識はどうでしょうか。当然、38日間ある夏休みの間に1・2年生の復習をしなければなりません。そのことはわかっていると思います。ただし、その内容までわかっている人はどれだけいるだろうかと、少し心配しています。そこで、具体的な話をします。
 国社数理英の5教科を1年生の1・2・3学期、2年生の1・2・3学期、そして3年生の1学期の分で合計7学期分の復習をするとします。それぞれに1日ずつ必要だとすれば、7日×5教科で35日間も必要です。各教科の1学期分の復習にたった1日しか使わないのに、それでも夏休みの残りはわずか3日間です。夏休みの宿題は、この3日間で終了させる必要があるということです。
 さらに、部活の最後の試合やコンクールに向けて悔いを残さないように頑張らなくてはいけない人もいます。遊びに出かけるような余裕はどこにもありません。以前、夏休みの間、毎日14時間勉強した生徒がいましたが、これまでの話を聞いたら納得できるのではないでしょうか? これが、受験生の夏休みの内容です。
 実際には、夏休みの宿題の中に1・2年生の復習の内容が含まれているので、その分少しだけ余裕があります。しかし、各教科の1学期分の復習をたった1日やっただけで終了できるわけがありません。復習しても次々に忘れていく部分があるからです。だから、何度も何度も復習を繰り返さなければなりません。夏休みが終わっても続きます。受験生ってつらいですね。
 でも、ここでしっかり頑張ることで、自分の実力アップと未来につながるんですから、やりがいがあるというものです。また、高校に進学した時のことを考えれば、中学校での学習内容をきちんと身につけておくことは、けっして無駄にはなりません。高校の授業の進むスピードは、中学校と比べるととても速いという話は中学校に遊びに来た卒業生から何度も聞いたことがあります。『受験勉強は、高校の授業についていくために必要でした。』と言った卒業生もいるくらいです。

復習のポイントと実力テスト

 1・2年生の復習をするといっても、そのやり方はいろいろありますが、基本は忘れかけている記憶を呼び戻すとともに、わかっているところとそうでないところ(つまり勉強を必要とするところ)をはっきりさせることから始めるといいと思います。
例えば、1・2年生の時に使ったノートを、別のノートに全部写したり、声をだして教科書を読んだりする。1・2年の時のテスト問題を出してきて、もう一度解いてみる。といった具合です。
 問題集を買ってきて、全部解いてみるのもいいです。ただし、問題集には答えを書きこまないこと。後日何度も解いてみて、勉強の進み具合を確認するときにも使えるからです。自分に合った方法で、しっかりとやり抜きましょう。

 8月29日(金)に実力テストがあります。テスト範囲は今まで習ってきたところ全部です。
 実力テストは、一人の先生がつくると問題の難易度にばらつきがでてしまう可能性があるし、その先生が持っているクセのようなものが知らず知らずのうちに出てしまうかもしれません。そういったことを防ぐため、それぞれの教科の先生がみんなで相談しながら作成します。だから、「この先生の今までのパターンは…」なんてことを考えていた人は、ちょっと注意してください。
 他に、5教科を一日で済ませてしまうなど、実力テストはいろんな面で中間テストや期末テストとは違います。ここまでやるのは、3年生の実力テストは、これからの進路を考えていく上で大切な要素になるからです。
 だからと言って、あんまり緊張しすぎないようにして下さい。さっき「実力テストは、これからの進路を考えていく上で大切な要素になる」と書きましたが、進路を考えていく要素は他にもたくさんあります。結果が悪かったらどうしようなどと考えてしまい、どうしても不安になってしまう人がいるかもしれませんが、むしろ夏休みにがんばったことがどれだけ成果につながっているのか試すことができるチャンスだと考えてください。
 自分の実力が出し切れないことの方が恐いと僕は思います。だから、自分の実力をしっかりと高めて、それをすべて出しきることだけを考えてください。そのために体調をきちんと整えておくことも必要です。

2組の懇談で

 懇談が終わりました。勉強や進路の話が中心になりましたが、他にも部活、修学旅行、体育祭、学級通信の内容などいろんな話がありました。話をしながら1学期を振り返ってみると、2組の中にはいっぱい「やさしさ」があったなぁと感じています。Nさんへの気遣い。Y君とのふれあい。そういったものももちろんですが、掃除や係の仕事や授業などでいろんな人がいろんな形でやさしさを見せてくれました。
 保護者の中には、担任の先生のおかげでなどと言ってくださる方もありましたが、今の2組のいいところは、プラスのストロークがたくさん行き交っているところです。これはみんなが作り上げたものだと僕は思っています。