プロの仕事を見た!

修学旅行で見たプロの仕事

 修学旅行中に、僕は『さすがプロだなぁ』と感じたことがありました。今回は、その話をしたいと思います。
 まず一人目は、南信州観光公社の方です。ここはファームステイやラフティング等に関する窓口で、さまざまな予約や手配などを行うところです。さて、修学旅行の1日目、君たちはファームステイということで広いエリアに散らばって体験などをしました。その時に、シミュレーション物語でもあったように、車を1台用意してもらってそれで何軒かの農家を回りました。当然の話ですが先生たちは土地勘が全くないので、公社の方が運転を担当してくださいました。
 まず1軒目。家に行っても誰もいません。すると、「ちょうど農作業をしているんでしょう。このお家の畑はこの山の奥にあるので、たぶん、そこだと思います。」と言って、車で数分の所に連れて行ってくださいました。すると、本当に生徒たちがそこにいたんです。
 すごいと思いませんか? この方は、数百軒もある農家の名前、住所などはもちろん、農作業をする畑の位置までも覚えていたのです。だから、途中で体調を崩した生徒がでたという電話がかかってきても、即座に対応できました。幸いその生徒は熱もなくそのままファームステイを続けたのですが、そこから次の農家に向かう車の中で『さすがプロだなぁ』という印象は、僕の中にとても強く残りました。
 次は、バスガイドさん。イントロクイズやビデオクイズのときにバスレクの司会が「テープを止めてください」などと明確に指示を出さないのに、状況に合わせて一生懸命機械を操作してくれたし、帰りに乗り物酔いになった生徒が出た時にも機敏に対応して下さいました。(不覚にも、この時担任は頭痛で動けなかったので助かりました)
 さらに、2泊目でお世話になったホテルは駐車場が狭い上にそこまでの道が曲がっていて、バスは出入りするときに大変苦労をしました。ある時、前のバスが左右ギリギリの状態でバックしなければならなくなったのですが、あまりにもギリギリだったのでドアを開けることができず、そのバスのバスガイドさんが誘導のために降りることができないことがありました。それを見た4組のバスのバスガイドさんは、即座にバスを降りると前のバスがバックするための誘導を始めました。その素早い判断、そして自然な動きに、やはり『さすがプロだなぁ』と思いました。

それに比べ…

 仕事で給料をもらっているプロと、中学3年生をそのまま比べるのは乱暴な話だと思います。1週間の休校のために準備期間が短かったこともわかっています。(※この年(2009年)新型インフルエンザのため大阪では1週間の休校が実施されました)
 でも、例えば食事のときに「先生、お箸を落としました」、「先生、お茶をひっくり返してしまいました」、「先生、水のおかわりをください」 そういったことを言ってくる人がめちゃくちゃ多かったと思います。そのお店や宿の方に直接言えばすむことでも、みんな先生に言う姿にちょっとどうなのかなぁと思いました。どうする対応するべきか、ちゃんと自分で考えて判断できるようになってほしいものです。