考えて行動できるように

トイレットペーパー

 先週の木・金とテストがありました。だから昨日、教室でお弁当を食べるのは久しぶりだなぁと思いながら、4時間目が終わって職員室を出て教室に向かって歩いていると、ある女子が僕の所に来ました。そして、「先生!トイレットペーパーがありません!」と言いました。
 〇〇中ではテストの日には掃除がありません。もちろんトイレの掃除もありませんでした。いつもなら掃除の時に、担当の人がトイレットペーパーの補充・交換をするのですが、テストの間は掃除がなかったのでできませんでした。もしかしたら、土日にもクラブで来た人がトイレを使っていたかもしれません。そのために、昨日の段階でトイレットペーパーがなくなってしまいました。申し訳ないことに、先生たちも気がついていませんでした。
 そこで、僕はすぐに職員室に戻ってとりあえずトイレットペーパーを3つ出しました。そして、それを渡そうと振り返ると7~8人ぐらいはいたでしょうか、たくさんの女子がそこにいました。きっとみんな困っていたんでしょう。急いでもう3個トイレットペーパーを出して渡しました。

考えて行動できること

 ちょっと困ったぞ。という時に、何も考えない人がよくいます。どう対応すればベストなのか考えないのです。そういう人は、とりあえず自分だけなんとかその場を切り抜けてあとは知らん振りをするとか、誰かが解決してくれることを期待して後回しにしたり、見なかったことにしたり、そんな行動をとります。
 そんな人がどんどん増えたら、いったいどうなるでしょうか?
 それに比べ、昨日トイレットペーパーを取りに来た人はきちんと考えて、自分なりの結論を出して最適な解決方法を導き出すことができていると思います。そのおかげで助かった人たちはたくさんいたと思います。こんな人がどんどん増えたら、きっと多くの人が学校生活を快適に過ごせるようになると思うのですが、「そんなん損や」とか「めんどくさい」などと言う人もいます。
 『情けは人のためならず』という言葉があります。これを人に優しくすることは、甘やかすことになってその人のためにならないと間違えて理解している人もいますが、本当の意味は人に優しくするとやがて自分自身に返ってくるもの。だから積極的に優しくしようというものです。その場限りの損得を考えるのはやめて、全体のことをよく考えて行動するようにして欲しいと思います。

考えることの大切さ

 まだ始まったばかりの中学校生活でもそうだし、高校や大学などに進学しても、さらにそこから就職しても、これから先ずーっと『考える』ということが必要になりますが、これがすごく大切なんです。
 スポーツなどの運動をする時にはエネルギーが必要です。じっとしていればエネルギーの消費は少なくなります。しかし、そのかわりに身体は鍛えられません。『考える』という作業も、実はすごくエネルギーを必要とします。ノートや副教材を提出するとき、なるべく考えることをしないで楽をして見た目だけはちゃんとやっているようにすれば、エネルギーの消費は少なくてすみます。しかし、そのかわりに脳は鍛えられませんし、理解するべきことをきちんと理解できません。
 何度も何度もくり返し練習することで筋肉や骨格が発達するように、何度も何度もくり返し考えることで脳も発達するんです。脳を鍛えるチャンスを無駄にするかどうか。君たちはどちらを選ぶのかという話なんです。
 また、以前から感じていたんですが、ニュースなどを見ているとやらなければならないこと、やってもやらなくてもいいこと、絶対にやってはいけないこと、そういったことをきちんと考えて判断できない人が世の中にはたくさんいるように思います。悲しいことに大人になってもそれらができない人がいるんですね。
 そして正しく判断できなかったために、人間関係がおかしくなって傷つく人がでたり、たくさんの人に迷惑がかかったり、お金などを無駄にすることなんかにつながっています。君たちにはそんな大人になって欲しくはありません。そのためにも、今からきちんと『考える』姿勢を大切にして、本当の考える力を身につけて正しく判断できるようになって下さい。