『流れ』をつくろう
バスケットボール部の試合で
3年ほど前だったと思います。当時、僕がいた中学校のバスケットボール部の試合を見る機会がありました。対戦相手は他市の中学校でした。顧問の先生はバスケットボールのベテランの先生だから、よく鍛えられているだろうなと思っていたら、やっぱり… 前半が終わった段階で33対10と、大量にリードされてしまいました。
ところが、後半に入るとそれまでの状況ががらりとかわったのです。
テレビでスポーツを見ていると、アナウンサーや解説者が試合の『流れ』という言葉を使っていることを聞くことがあります。『流れ』を引き寄せた方は何をやってもうまくいく。逆に流れをつかみ損ねた方は、何をやっても裏目になる。なぜかそうなってしまう状態を『流れ』と呼んでいるようです。
その時の試合がまさにその状態でした。パスがきれいに通る。シュートをはずしてもリバウンドが取れる。とにかくシュートを何本も打って、そのうち点が入る。そんな状況になりました。だんだんと攻守のリズムができてきて、ディフェンスでは堅い守りで相手のミスを誘い、攻撃に切り替わるとシュートが決まる。中には「ひょい」って感じでシュートしたら練習でもなかなか決まらないスリーポイントを決めてしまったという人まで出てきました。
そのまま勢いに乗って得点を重ね、第3クォーターだけで6点差まで差を縮め、最終の第4クォーターでついに逆転に成功し、そのまま勝利しました。相手チームの事情で、後半のほとんどの時間にエースがベンチにいて試合に出てこなかったということなどもありましたが、それでも23点差をひっくり返すのはすごいし、『流れ』ってあるんだなぁと思いました。そして、そういう結果につながった『流れ』は怖いと感じました。
『流れ』を作ってみませんか
試合が終わった後にあらためて振り返ると、『流れ』はあそこで変わったというポイントが見えてくることがあります。流れをつかむにせよ逃がすにせよ、そこには思い当たるプレーがあるものです。たったひとつのプレーで流れが変わることは珍しいことではありません。
さて、このクラスがスタートして今日でちょうど7日目です。このクラスの中にもきっと『流れ』があるのではないかと僕は思うんです。でも、今はまだ流れをつかむことはできていないと思います。例えばクラス役員に誰かが立候補することが、あとで振り返ったときにクラスの流れを作ったポイントだったと言われるかもしれません。席替えのことがきっかけになるかもしれません。ぜひ、クラス全体のことを考えて、「流れ」を作ってみませんか?
アクションを起こそう
さっきの負けた中学校の顧問の先生は試合後、「ぼくは負けず嫌いやから、めちゃくちゃくやしい。でも、生徒たちのためにはこの方が良かったかもしれない。きっと次につながるはずや」とおっしゃっていました。確かに、負けた時や失敗した時こそ学べることってあります。人間って、何もかもがうまく行き過ぎるとそこから何も学ばず、かえって大きな失敗につながることがあるものです。
ここで何が言いたいかというと、新しいクラスになって仲の良かった人がいないとか、知らない人ばかりだとか、そういったことがあると思うんです。だからと言ってその状況をただ悲観したり、愚痴をこぼしたりしていても次につながりません。自分にとって理想とは言えない状況であっても、そこから何かを学び、次につなげることはできると思うんです。性格が合わないかも。どんな話をすればいいのかわからない。そんな理由で、同じクラスになったよく知らない人たちとの「つながり」を、作ろうとしないのはもったいないです。
そのうち周りの状況が変化するだろうと待つのではなく、自らアクションを起こしてみましょう。そうすれば周りも変わっていきます。気がつけばいつのまにか何かを学び取っていると思います。そして、そういったアクションが、このクラスの「流れ」を作ることになるかもしれません。これからどうなるか、僕は楽しみにしています。