班長が班長になる瞬間
班長会議
先週、班長が6人決まったので、修学旅行に向けての新しい座席を考えるための班長会議を放課後に開いてもらいました。
最初に担任から班長会議の二つのルールを説明しました。このルールが守られないとクラスの団結なんて不可能になってしまうかもしれない、大切なものです。
そのルールとは、少しでも気になることがあれば、必ず発言すること。そして、この会議で出た意見は絶対に他の人に漏らさないこと。気になることがあるけど、まぁいいかなどと考えて発言しなかったら、クラスの中の問題点を班長の間で共有できない可能性につながります。また、○○がお前のことをこんな風に言ってたよなんてことを言えば、クラスの中に大きなトラブルを持ち込むことになりかねません。だから、守るべき大切なルールなんです。
ルールを確認したら、班長会議の開始です。座席のワクを印刷した大きな紙とクラス全員の名前が書いてあるカードが用意してあって、そのカードを並べながら座席を考えていきます。
席替えはむずかしい
班長がどこの班を担当するのか、視力の関係等で座席の位置に制限がある人の座席をどこにするのかなど、最初のうちは結構さっさと決まるものです。座席を決めるのにまったく関係のない発言とか会話なんかもあったりして、笑いが起きるような明るい雰囲気だったりします。
でも、お弁当を食べる時や掃除の時に班の雰囲気はどうだろうか、授業中にうるさくならないようにするにはどうすればいいかな、友達関係とか個人の事情、などなどいろんなことを考えているうちに決めていくことがむずかしくなってくるのです。様々な条件を組み合わせていくと、ものすごくむずかしいパズルのようになっていくんです。時間をかけてある程度決めたのに、リセット、つまり最初からやり直しをすることもあります。
班長になる『瞬間』
班長をやったことがない人は『いつもこんな決め方してんの?』と思うかもしれません。こんなに手の込んだ決め方は新鮮と言うか、驚きと言うか、不思議な気分になるのだと思います。でも、僕はその「手の込んだ手順」を大切にしたいと思うんです。
時間をかけて話し合いをして、やっとできたと思っても、念のために見直しをすると問題があるところや気になるところが見つかる。それを解決するためにいろいろ考えて何人かの座席を入れ替えてみる。すると、新たな問題や別の気になるところが出てくる。ということの繰り返し。本当に大変なんですよ。
ところが、そんな話し合いを続けて行くうちに、ある変化が起きるというか、ある瞬間がやってくるんです。それは、班長に立候補した人が『本物の班長になる』瞬間です。あまりクラス全体のことを考えられなかった人が、クラスや班のことを真剣に考え始める。最初はあまり意見を言わなかった人が、話し合いに積極的に参加するようになる。早く終わらせて部活に行きたいと言ってたのに、そんなことも忘れて話し合いに集中する。本音が遠慮なくどんどん飛び出してくる。こんな具合です。
意見のやり取りの中で自分の存在意義や価値を認識できること。真剣に討論することでお互いの理解と信頼感が醸成されること。そういったものが、急速に『班長』を育てるのかもしれません。
次は、班のメンバーとの関係の中でより高いレベルの『班長』を目指してほしいと思います。班員からも信頼を得られるように、毎日の活動を大切にしてください。